君といる時間は愛おしくて

菊池風磨くん!

風 is a Doll? 感想

 

今更ながら、「風 is a Doll?」の公演について。レポというよりは私自身の感想を綴っています。長いです。

 
2年前(確か)に本人達の口から聞いたけど実現されなかった『ソロコン』がとうとう実現されることになった。風磨くんは一体どんなステージを創り出すのか、期待と不安が入り交じってちょっと複雑だった。バックにつくJrにはプライベートでも仲良しの風磨会のメンバーもいる。もしかしてただの風磨会を見守るだけになるんじゃないか、と思っていたのは私だけではないようだった。更に、TDCなのにチケットが余りまくってるという事態。タイムラインで見かけるワードは「譲ります」の文字ばかりだった。
 
席に着くと、会場は紫色のライトで照らされていてなんだかオトナな雰囲気。どんなコンサートになるんだろうと思いながら、公演開始時刻になるのを待っていた。
 
 
 
 
 
公演が終わり、明転して一番最初に思ったこと。
 
 
 
 
 
 
 
なんだこれ。
 
 
 
 
 
 
 
めっちゃくちゃ楽しい。
 
 
 
 
 
期待を何百倍も上回る楽しさだった。ハイな状態が一曲目始まってすぐから終演までずっと続く。こんなにもアドレナリンが大放出されるコンサートを観たのは初めてだった。
 
 
「風 is a Doll?」
それは、ガラクタとして捨てられた8体の人形たちが感情を持ち始め、人間になりたいと願うようになった。しかし人間になるためには「人間の心」が必要だった。それを得るために8体の人形たちは「風 is a Doll?」という怪盗団を結成する。活動するのは人目につかない夜。その決起集会が今日これから始まる....。
 
ざっとこんな感じの内容が幼児の声と共に英語でOP映像として流れたあと、「菊池風磨ソロコンサート 風 is a Doll?」は始まった。
 
まずセトリがすごい。俗に言う「神」ってやつ。Party Up!とFaKeでテンションがブチ上がるソロ曲を最初に持ってきて、いきなり会場のボルテージはMAXに達した。その流れでTHE D-MOTIONを歌い、会場はもう六本木らへんのクラブ化していた。
しかし、このあと歌ったのはひかりのまちとWill be alright。今までのクラブミュージックから一転してバンド曲を披露し、会場はクラブからライブハウスへと変化した。風磨くんの声が少し切ないのが、曲とマッチしていて心地よかった。
『人形が人間になるためには人間の恋心を盗み出さなくてはいけない。
 しかし、その前に自分の恋心を人間に奪われてしまった。叶わぬ恋をしてしまった人形の苦しみ』
を表現したのは次の曲であるrougeだった。rougeといえば、2012年のSUMMARYを思い出す。当時17歳の高校3年生だった風磨くんが歌った、初めてのソロ曲。3年前に観たものをまた同じ場所で観ることができたのは嬉しかった。もう17歳のあどけなさが残る菊池風磨はそこにはいない。20歳になった大人の菊池風磨が、叶わぬ恋をしてしまった相手を想って歌う姿はとても美しかった。また、バックで一人で踊る森田美勇人のしなやかなダンスがこの世界観をより一層際立てていた。
このあとは全員でIt's going down!をキレッキレで踊り、しっとりとしていた会場にまたにぎやかさが戻った。
 
ここまで歌とパフォーマンスで会場を沸かせていた風 is a Doll?の8人だが、ここからはコントで会場を爆笑の渦に飲み込んでいく。コント内容を説明するのは面倒なのと(笑)、わたしの拙い文章力では面白さを潰してしまうので割愛します。コントはお馴染みののりさんが8人のために考えてくれて、風磨くんの家に9人で集結してネタ合わせしたりして入念に時間をかけて作り込んだものらしい。そんなコントが面白くないわけがない。腹がよじれるほど笑った。お客さんはもちろん、ステージで見てるメンバーも転がって爆笑していた。
コントの中でカラオケの話になり、ここからWeeeek、Jumpin' up、Lucky Manと会場大盛り上がりの曲を組み込んできた。Lucky Manとかもんんのすんごい久々に聴いて昔を思い出した。(元あらし担)
 
このあとはMC。これも内容を説明するのは面ryということで割愛します。(笑)が、みんなでステージの中央に置いてあるソファにぎゅうぎゅうになって座って話してるのが可愛くて可愛くて。ほぼ素の状態になった8人はそれぞれの個性が出まくり。最年長の安井姐さんは完全にお家モード入ってた。MCはわちゃわちゃしてて、8人の仲の良さがとても伝わってきた。さっきまでめちゃくちゃかっこいい面ばかり見せられていたのに、ギャップが激しすぎる。
 
MC明けはsugar and salt。翔さんのソロ曲は歌うとは思ってたけどしゅがそるは意外でした。風磨くんが歌う翔さんのソロ曲もっと聴きたい〜〜!!(元櫻井担) スクリーンに映し出される女性の影を追う風磨くんの姿が印象的だった。風磨くんはどうしてこんなにも切ない曲が似合うのか。酒を飲みながらおたくと語り合いたいですね。そしてMaybeとWONDER。まさかのふまやすでWONDER。赤と青のライトと階段を使う演出が綺麗だった。
新曲HELLOは笑顔でジャンプする風磨くんが可愛いのなんの。これも風磨くんらしい曲で、早くまた聴きたいなあ。
JrコーナーはLove is...、PARTY MANIACS、Believeの3曲。
 
このあとは風磨くんがまずお祭りデート(という設定)に甚平で登場。そしたらDollのメンバーが一人ずつ甚平を着てちゃっかり登場し、デートを邪魔される。なんやかんやで全員ステージ集合。半澤くんの激ミニ甚平には全員が笑った。わちゃわちゃかわいいねえ(..◜ᴗ◝..)
 
ということでここからキングオブ男でお祭り騒ぎ。わたし今年夏祭り行かなかったけど行った気分になれたよ、サンキュー心からシュクラン。
かーらーのー、SUMMARY。はい、キタ!!キタ!!キターーーーーッッ!!!!!イントロがかかると「踊れねえよ〜」「もう覚えてないよ〜」と口にしながらスタンバるDollのみなさん。振り返るDollのみなさん。「か、体が勝手に!!」と言いながらバリバリ完璧に踊るDollのみなさん(この流れ最高) 。フライングの準備をして、いざ、飛b.......じゃなくて地上で輪になってエア(?)サーフラ!ちゃんと脚の形は“4”にしてるし、センターきたらちゃんと決めポーズしてるし、楽しそうすぎ可愛すぎ最高すぎで、見てて顔面が崩壊しまくりの私(..◜ᴗ◝..)ここでSUMMARY(しかも甚平姿)はナイスすぎる。3年前の亡霊は成仏できたけど、今度は新しい亡霊が増えそうだ。
続いてOh Yeah!ですよ。もうね、最高。私これ大大大好きな曲なんです。夏の定番。メロディーはすごいポップでアガる曲なんだけど、歌詞とかよく聴いてみると結構切ない。まあそれが夏らしくて好きなんだけどね。
 
“もう一度あの日に戻るとしても 同じ道選ぶだろう”
 
この歌詞が好きすぎて、風磨くんの声で聴くことができて本当に嬉しかった。会場はみんなグッズのタオルぶんぶん振り回してアゲアゲ!一体感というものをこんなにも感じたのは初めてで感動した。8人もお客さんも、全員がこのコンサートにおいて、席とか年齢とか関係なしに、全身で音楽を楽しんでた。
このあとはひとりぼっちのハブラシを歌い、歌声で会場を魅了したあとは、僕の恋愛事情と台所事情とリリックでバンド曲続き。風磨くんとスタンドマイクの組み合わせ、最強すぎる。僕の恋愛事情〜には“愛してる”っていう単語がいっぱい入っててたまらん。
 
挨拶が終わり、Tw/Ntyを力強く歌う風磨くん。風磨くんの親御さんは幸せだろうなあと、この曲を聴くたびに思う。曲中にスクリーンに映し出される映像は、Sexy Power 3 Tourでもみたものとだいたい同じで、風磨くんが歩んできた20年をぎゅっとまとめたフォトスライドショーだった。可愛い赤ちゃんの頃の写真、やんちゃな幼少期の写真、ジャニーズ事務所に入った頃の写真、B.I.Shadow4人の写真、Sexy Zone5人の写真。風磨くんがここまで来られたのは、支えてくれた周りのみんなのおかげだとよく口にしている。その感謝の思いを歌でまっすぐに表現する風磨くんが大好きで。その気持ちを忘れずにこれから先、もっともっと活躍してほしい。と、ここでMy Lovin' Seasonが楽しかった夏が終わりに近づいていることを知らせる。
 
“波の音も焼けた砂も アルバムに残らない君の声も
なにもかもが愛しいから
最後の一秒まで笑っていたいな”
“波の音も焼けた砂も アルバムに残らないから素敵なんだ
君の声はこのままずっと 聞いていたい 笑っていたいな”
 
ここの歌詞がすごくすごく好き。柔らかい声で切なそうに歌う風磨くんがとても儚く見えた。
 
全員が捌けた後のED映像はステージ裏で水鉄砲で撃ちあいをするDollメンバーのシーンから始まる。角を曲がったところではでっかい水鉄砲を持って待ち構えていたまっすーが全員を攻める。しかし水が切れて(笑)、楽屋に急いで戻るまっすーのあとをみんなが追う。みんなが楽屋に入ったところで、カメラに向かってバイバーイって手を振る8人。そのままドアが閉まり、カメラはそのドアに貼られている8人の集合写真をアップで映し、風 is a Doll?公演は幕を閉じた。
 
アンコールはHo!サマーと言葉より大切なもの。ほっさまーはこの季節にピッタリだしみんな踊れるしで会場が一体感に包まれた。言葉より大切なものはメッセージ性の強い曲だと思う。これを最後に持ってきたことに意味があるのかな、と考えたり。
 
“「またね」って 言葉を残して別れていっても
 確かな この夏だけは君と共に”
 
まさにこの瞬間、この夏の全てを意味するフレーズだ。たったの4日間、6公演。それが終われば、風 is a Doll?の8人は今までいた場所へ戻る。風磨くんがTw/Ntyの最後にSexy Zone5人の写真をスクリーンに映し出したこと、セトリに一切組み込んでなかったSexy Zoneの曲をオーラスのダブルアンコールで歌ったことは、このあと自分が戻る場所がSexy Zoneであることを意味していたのかな、なんて。

風 is a Doll?、それはまさに今の菊池風磨の集大成だった。構成、曲、演出、全てにおいて完璧と言えるほどバランスが取れていて、でもどこか手作り感があって温かい空間だった。公演中の一秒一秒が楽しくて多幸感に溢れていた。風磨くんが一人一人に直談判して出演交渉したバックのJrのほとんどは、プライベートで風磨くんが仲良くしてる相手でもあったが、ただの風磨会になるのではという最初のころに抱いていた不安なんて必要なかった。パーリーピーポーに見えて、根は真面目な子達で、いいものを創るために全員が全力投球していた。風磨くんは他のメンバー7人のことを「あんな素敵な人間たち本当にいないから。」と彼自身のweb連載で綴っている。自分の仲間のことを胸張ってそう言える風磨くんもまた、素敵な人間だと思う。そんな彼のファンでいられることが嬉しいし誇りだ。風 is a Doll?は確実に、菊池風磨という人間を大きく成長させたことだろう。そこから風磨くんはなにを学び、それをどうSexy Zoneに還元してくれるのだろうか。
 
「もっとすげえライブを
 もっとすげえ菊池風磨
 これからも目指し続けるから。
 よろしくね。」

 

この熱かった夏はもう二度とない。だけど、もしまたこの8人が、それぞれの道に向かって進む旅の道中になにかのきっかけで集まり、私たちの前に現れることがあるのであれば、きっとまた彼らは素晴らしい“物語の続き”を見せてくれることだろう。
 
 
Sexy Zone A.B.C-Z Summer Paradise in TDC
菊池風磨ソロコンサート 「風 is a Doll?」
- 2015 8.2 ~ 8.6 -